生理学講座 病態生理学分野

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神経変性疾患モデルの病態解析

竹林浩秀教授・吉岡望助教提供

 近年、様々な疾患モデルマウスの開発が進んでいる。その中で、共同研究を行っている新潟大学大学院 医歯学総合研究科 脳機能形態機能学分野(竹林浩秀教授主宰)では、末梢神経系・中枢神経系の両方に発現するDst遺伝子に着目され、ジストニア様の運動障害を呈するDst遺伝子欠損モデルマウスを作成する中で、 Dst遺伝子欠損に対する中枢神経系と末梢神経系の反応性の違いを生じるメカニズムの解明が進められてきました。
 作成されたモデルマウスは、咀嚼時に咬合力を発揮する筋肉である咬筋と、開口時に活動する筋肉である舌骨上筋群が同時に収縮するなど、正常な咀嚼運動に障害を認められています。これはオーラルジストニアの患者さんの症状とも類似していることから、病態解明の意味でも、これらのモデルマウスを用いて基礎研究を進めています。

関連論文:

Motoneuron degeneration in the trigeminal motor nucleus innervating the masseter muscle in Dystonia musculorum mice.Hossain MI, Horie M, Yoshioka N, Kurose M, Yamamura K, Takebayashi H.Neurochem Int. 2018 Oct;119:159-170. doi: 10.1016/j.neuint.2017.10.009. Epub 2017 Oct 21.PMID: 29061384